自叙伝 ~うちの猫②~
こんにちは、フラノスケです。
うちの猫①の続きです🐱
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長い長い階段を上がり終えると、玉砂利の境内に着いた。
「はぁはぁ。。。わき腹が痛い」
軽かった足取りはもたず、運動不足を実感した私。
「筋トレしよう、明日から」
私がそうつぶやくと、間髪入れずに
「明日やろうは、バカヤローって聞いた」
出た!彼の鉄板ツッコミ。
もはや鉄板になるほど、後回しにする癖がついているのかと遠い目で思いふける私の視界を全力で横切る猫が1匹、2匹!遅れて3匹!!
「鬼ごっこしてる~😆」
3匹目に走ってきた猫が、私の声で立ち止まり、目が合った。
真っ黒のツヤツヤな毛並みに、長いしっぽをふよふよさせて、黒目を大きくしてこちらの様子を伺っている。
「ジジ~😊」
彼がしゃがみながら、イメージ(黒猫といえば魔女の宅急便)だけで勝手にその黒猫を呼ぶ。
「にゃ~」
と、かすかに聞こえた。
「返事した?ジジなの?」
黒猫が反応したことに驚き、彼の方を見る私。
「なんか言ってるから、とりあえず鳴いとこうみたいな?」
あははと笑いながら私を見上げた彼は嬉しそうで、八重歯が見えていた。
「この顔がギャップ萌え~😍」
真顔だと冷たい印象の彼は、笑うと子どもみたいに無邪気な顔になる。
彼の笑顔に見惚れている私の後ろから足音がした。
振り向くと、そこには両手に荷物を抱え、たくさんの猫を引き連れたおじいさんがこちらに歩いてきていた。
「こんにちは」
「こんにちは〜」
おじいさんが何者かわからないまま、反射的に挨拶を交わす私たち。
ふと周りに視線を移すと、どこから現れたのか猫たちがおじいさんの方へ集まってきていた。
勝手にジジと名付けた黒猫も。
→ 次回へ続く